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2011年 03月 03日
ネット上では語り尽くされている感のある親知らずの抜歯であるが、私も静脈内鎮静法という麻酔を併用して手術を受けてきた。
親知らずは、ある程度生えている歯であれば通常の歯科でもできるのだが、下の親知らずは横になって埋まっている事が多く、この場合は歯茎を切って歯を何個かに分割して抜いてから縫うという作業が必要になるため、多くの場合総合病院などにある口腔外科での手術になる事が多い。 ネットを見ると、多くの方はまず奥歯のあたりに痛みや違和感を感じて歯科医を訪れるわけだが、ここで抜歯の「宣告」を受ける。「歯を抜く」という事だけで結構ショックなのだが、ここで「紹介状を書く」とか言われて大きな病院を紹介されるケースが多いようで、理由としては神経に近い場所で一応外科手術となるので虫歯の治療等とは異なり歯科ではなく口腔外科の専門となるようである。 歯科受診→抜歯宣告→紹介状を持って口腔外科を受診。この段階で既に怖さMAXである。ここからは多くの方が検索画面で「親知らず 抜歯」と打ち込んでると思います。 実は私の場合、奥のほうの歯茎は過去に何度も痛んでおり、これが親知らずに原因がある事はある程度把握していたので、最初から総合病院で受診した。ここで「奥歯のあたりの歯茎が痛い」と言うと、問診後にすぐレントゲンを撮るように言われ、その写真を見ながら先生が「ウ~ン、太い神経が近くにあるけど、まぁー大丈夫でしょう。横になってるからまずココ半分に切ってスペース確保してからこっち側に抜きますね。あと都合良い日予約していって下さい」って・・・。やっぱりかいっ! 淡々とお話する先生、お医者さんは日常でもこっちにしてみたら一生に何度もない事なのだが・・・。 ここで不思議というか何というか納得できなかったのが、口の中を実際に診てなくてレントゲンのみの判断だった事です。その後受付で「予約はいつにしますか」と聞かれたものの、まだこの段階では怖くて、仕事のスケジュール見てまた連絡しますと言って予約はせず帰宅しました。 いろんな不安を抱えながら私も御多分に漏れず帰ってからネットで検索。 検索ボタンを押すと、出るわでるでる362,000件ヒット! 歯科口腔外科のHPや体験談のブログ、または「親知らず抜いたことある奴 これから抜く奴にあの苦しみを教えてやれ」などという刺激的なタイトル掲示板の他に「心臓の弱い方は見ないで下さい」と注意書きのある手術の動画まである。 はっきり言って情報多すぎ。心配だからいろいろ情報集めるものの、もうここまでくるとどれが本当なのか分からなくなり収集がつかない。ネットは調べものするのにホントに便利ではあるのだが一方でデメリットもある。 動画まで見てしまうと、局所麻酔のみの意識のはっきりした状態ではもう怖くて覚悟を決められない状況ななりました。 私が最初に行った病院は親知らずの抜歯では実績の多い病院だったのですが、HPで調べても局所麻酔以外の情報はネット上には出てこなくて、もしかすると「ウチの病院では技術があるので親知らず如きに局所以上の麻酔は不要」とかいうポリシーがあるかどうかは分からないが、本当はちゃんと相談すれば良かったのだけれど、また電話かけて麻酔の事聞くのも嫌だったので「歯科恐怖症の方には静脈内鎮静法という方法もありますよ」と公開している病院で再度受診。 さて、この静脈内鎮静法という麻酔、私も親知らずの件で初めて知ったのですが、全身麻酔のように完全に意識のない状態ではなく、ぼーっとした状態で非常にリラックスした状態で手術を受ける事ができるとの事。 段階で言うと、局所麻酔→局所+笑気→局所+静脈鎮静→全身麻酔といったイメージでしょうか。一般的には上から2つの場合は複数の抜歯の際に用いる事が多いようです。 静脈内鎮静法は全身麻酔ほど強力ではないものの、監視体制は全身麻酔に準じるらしく、病院によっては日帰りもあるようですが一般的には1~2泊入院が必要みたいですね。 全身麻酔は良く聞くので大手術の時の麻酔というイメージは持っているのだが、静脈内鎮静法って実際どーなのょ?という疑問が沸いてネットで体験談やいろいろ調べてみたが、いまいち分かりにくい。 ぼーっとはするものの意識はあって受け答えはできる→意識があったら怖くはないの・・・?、静脈内鎮静法は痛みに直接作用するものではなく局所麻酔併用。健忘作用があり痛くても記憶に残らないので実質痛みとして認識しない。ある一定の痛みを超えると意識が戻る事があるので局所麻酔と併用→それなら下手したらもしかして痛いんじゃないの・・・?ホントに大丈夫かいな・・・?、などなどいろいろ疑問がでてくる。 体験談を読むとこの辺の事については書いてあるのだが、なんだか具体的にイメージしにくい。この麻酔で本当に大丈夫なんだろうかというのが正直なところでした。そんな不安を抱えながら覚悟を決めて手術に臨んだわけですが、やはり呼ばれるまではとても不安でした。 まず、朝9時に病院へ到着、手術は14時から。病院に着いてから歯の状態をチェックしてもらい体調はどうかなど簡単な問診の後、待機。ネットでは昼は食べられないって書いてあったので朝はがっちり食べていったのですが、昼食は普通にとって下さいとの事で病院で出された食事を済ませてから点滴が始まります。この時点での点滴は麻酔の薬ではないみたいです。 「あとで呼びに来ますので安静にしていてくださいね」と看護師さん。処刑を待つ囚人の気分・・・? 1時間後に遂に呼ばれました・・・! あぁー、怖いっ、来てしまった。ただ、もうここまで来ると後戻りはできないので、覚悟を決めます。 病室から治療室までは、看護師さんに誘導されながら、あの点滴吊るすやつを引っ張って自分で行きます。ベッドに乗せられて専用の手術室に行くのかと大袈裟に考えていましたが、手術も一般と同じ治療室でした。まー、考えてみれば局所麻酔で昼休みにやる人もいるくらいだから、実際にはそう大袈裟なもんでもないのかも知れない。 「3番の椅子へへどうぞ」と言われて座った時点で、もう心臓はバクバク・・・。 椅子に座ると先生から「体調は良いですか?」とか「緊張してますか?」とか聞かれる。 ここでは既に点滴に麻酔の薬を入れているようで、麻酔が効き始めるのを確認するためか「ゆっくり深呼吸して下さい」と言われる。 あれ、意識まだハッキリしてるけど麻酔効いてないんじゃないの、これ! 「はい、口開けて下さいねー」 言われてる事はっきり分かるんですけど…。 麻酔の注射を何か所か打たれている。 痛みは無いけど、なんかガリガリやられてて「これ痛くないですかー?」と聞かれ首を縦に振った。 少しして、この辺からよく覚えていないのだが何かの拍子に痛がったのか麻酔を追加されたと思う。 そこから先は・・・、覚えていません。 実は抜歯するのは当初下の埋まってるやつ1本だったのですが、タイムリーにも抜歯予定一週間前に上の親知らずの歯茎のあたりが痛みだし、ついでにこれも抜いてもらったのです。 最初はまず下の埋まってるのを抜いたと思いますが、その後の上は歯は全く記憶にありませんし、当然の事ながら皆が嫌いなあのドリルの機械の音や抜く時のメリメリとと響くような感覚も全く記憶してません。 手術が終わってから「○○さん、終わりましたよー、ちゃんと抜けましたからね」と横みたら歯のかけらがたくさん・・・(汗) 声かけられてすぐ意識が戻るあたり、催眠術から3・2・1で目覚める感じでしょうか。 全身麻酔だと多分こうはいかないでしょうね。 この、意識がぼーっとする中で受け答えが可能なくらいの麻酔の調節が絶妙というか、薬の量の加減が難しいとかネットでも書いてあったなぁ…。 他の方のブログにもありましたが、あまりにも効きすぎて別の意味でコワいと言ってた方もいらっしゃいましたが、正にその通りです。 だって、あの時間だけが記憶ないんですがら・・・。 術後は車椅子で病室まで連れて行ってもらいました。 麻酔後はしばらくフラフラするので数時間は安静にしてないといけません。 今回は痛みだしてから手術までの期間約2ヶ月で、その間仕事も手につかず夜も寝つけないという状態がつづき、かなりビビってましたが無事終わってホっとしています。 今の時代、麻酔というものがあって良かった。 華岡青洲とその妻に感謝。
by tbl410
| 2011-03-03 12:15
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